2012年10月10日水曜日

伝説の夢の島

あの日終わった僕の旅はもう一度はじまった。トランクいっぱいに荷物を詰め込んで、夢へのチケットを持って、船に乗り込んだ。この船の行先は誰もが夢見る島。そこに行けばなんでも願いがかなうと言われている。しかしそこから帰って来た人を見た人は誰もいない。私は自分の目で確かめることを選んだ。その船はやがて青空の見えない世界へと舵をとり、人々の心を不安にさせた。やがて航路の先に一筋の光が見えた。長かった船旅の終わりが見えてきた。たどりつた島で見たものは、黄金に輝く山とそれを求めて争い続ける人々の姿だった。僕はとても悲しくなって、船から降りるのをやめた。どこに行っても、何を求めても人から争いがなくなることはないのでしょうか。この船がこの島に来ることは二度となかった。